2016年11月22日火曜日

独り言

大学に入ってオリエンテーションで研究室見学に行った時に気づいたことがある。それは、教授はみんな独り言が多いということである。

きっと頭の良い人は独り言が多いんだな、とその時私は思った。
東大に技術員として通うようになってから、その仮説はちょっと強みを増した。
東大生の頭良い子も独り言の多い子が多い気がする。

この仮説を東大生の子に直接言ったら、「頭の中で考えていることを言葉に出すことで持論をブラッシュアップしているんです、理解が深まる」と言われて、なるほど〜と思った。

コミュニケーション能力の高い子が他人との会話でやることを、コミュニケーション能力の低い子は独り言に置き換えてやっているんだとも感じた。

私自身コミュニケーション能力に難有りなのでもっと独り言を増やしていこうと思いました。

2016年11月2日水曜日

教育をお金で買う

今年の夏はリオオリンピックがあった。
その日の朝もテレビをつけると昨日の水泳の結果を知らせるニュースをやっていた。何気なくそれを見ていたら、コメンテーターの一人が水泳の解説者にこんな質問をしていた。

「なんで水泳の選手には黒人が少ないんですか?」

衝撃だった。そんな目で水泳というスポーツをこれまで見たことがなかったので、不意にゲリラ豪雨にあった気分だった。確かに水泳の選手権で目にする選手というのは白人が多い気がするし、黒人はいたとしてもアメリカ系だったりする。
もう数ヶ月前の事なので定かではないが、この答えの解答としてテレビの水泳の解説者は水泳を行うための施設等を理由にあげていた、と思う。プールの維持費・管理費など意外とお金がかかるらしい。途上国にとって、水泳を始めさせるのは簡単だが水泳選手を育てるのは難しいことみたいだ。

所変わって、私は東大の研究室で働いている。学生の中には苦学生もいるが、裕福な家の子が多い気がする。有名私立からの進学者や医者・教授の子ども、社長の子どもに会う確率が高い気がする。環境だけが全てじゃないとは思うけど、良い教育環境にたくさん投資できる人ほど良い大学に入れるという流れは自然なことなのかもしれない。

一見するとわからない、見えない所に貧困ループ、金持ちループがあるもんだ。格差をなくそう、差別をなくそうとは口でいえても、世知辛いものだと思った。

とはいえ、こうして憂う時間ってかなり無駄なことだ。
個人的には、与えられた条件下でどのように生き抜くか、ループを脱するかといった賢さ・したたかさが一番モノを言うと思うし、自分は賢くないと思うなら何も考えずにただ楽しむしかない。